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2013年度 理事長所信


一般社団法人横手青年会議所

理事長 塩田 聡



【はじめに】

 東日本大震災から2年が経とうとしています。既に「失われた20年」とも呼ばれていたこの日本を、東日本大震災は単なる大災害に留まること無く、国の経済から私達の身近な生活、そして考え方までも全てを変えてしまったように感じます。日々の生活に欠かせないエネルギーへの考え方、普段は意識することの少なかった災害に対する考え方等々、あの日を境に多くの事が変わってしまいました。しかし私達はJAYCEEとして、これからも変わらずにJC三信条である「修練・奉仕・友情」のもと、明るい豊かな社会の実現のため、活動し続けなければならないと考えます。
 私達は青年会議所として31年間、前身の青年経営者会から含めれば50年の長きにわたりこの横手のために活動してきました。しかし、JC活動を続けていくと、残念ながら市民への知名度・理解度は想像以上に低い事に忸怩(じくじ)たる思いを抱える事があります。ある人には「JCさんは面白い事をやっているようだけど、内輪だけで楽しんでいるよね」とも言われました。会員の中にも同じような思いを持った方も居るかと思います。私達は明るい豊かな社会を築き上げようと活動している訳ですが、それが市民に対して必ずしも充分に伝わっていないように感じられる事もあるのではないでしょうか。

 



【まちへ伝える まちと繋がる】

 横手には私達青年会議所以外にも様々な団体があります。今までも各商工団体青年部、各農業者団体、教育機関、横手市等々、色々な団体と協力し、事業を行って参りました。この横手をさらに魅力あふれる地域にするには、今まで以上に広く深いネットワークを駆使し、さらにこのネットワークの中だけではなく外側への繋がりを広げ、私達横手青年会議所の活動を伝えていかなければならないと考えます。また、横手には魅力あふれる様々な行事や物があります。かまくらを始めとした祭り、豊かな自然の恵みである農産物、いわゆるご当地グルメである横手やきそば等々。そして、私達は“青年会議所”であり、自己鍛錬だけでもない、ボランティアだけでもない、ビジネスだけでもない、様々な運動・活動を通じて三信条のもとに集まった団体です。そんな私達だからこそ地域のリーダーとして、この横手をより一層発展させる起爆剤となるよう一丸となって活動しましょう。

 



【未来へ伝える 未来へ繋げる】

 今の世の中は、私達が子どもの頃と時代は変わりました。時代の変化のスピードは年々速くなるばかりです。ですが、全てが変わってしまったのでしょうか。確かにこの横手も多くの田畑が住宅街に変わりましたし、県外からの資本の進出等により地域経済も昔とは様々な場面で変化が見られるようになりました。子ども達の夢も私達が子どもの頃とは幾分違いが出てきているようです。
 しかし時代がどのように変化しようとも、人と人との繋がりの大切さは変わる事はありませんし、この自然豊かな横手が私達にたくさんの恵みをもたらしてくれる事にも変わりはありません。私達大人がやらなければならない事は、未来を担う青少年が新しいより豊かな社会を築き上げる事にふさわしく、人としての成長を遂げられるように支援し、彼らの可能性をより一層ひろげていく事です。人との繋がりや仲間たちとの繋がりの大切さを子ども達に伝え、この豊かな地域の恵みを受け継ぎ伝えていく事が、大人としての私達の役割ではないかと思います。そして彼らが成長し大人になったとき、私達の伝えた事が彼らとこの地域の成長の一助となる事業を推進していきましょう。





【次世代の青年経済人として】

 私達は青年経済人です。私達会員は事業の継承者であったり、自ら起業家であったり様々な役割を担っています。しかし、どのような業種・役職・役割であっても、この地域で生活している以上、地域経済の一部を担っている事に変わりはありません。JCの三信条にもあるように青年会議所は修練の場所でもあります。また、未来へ繋がるまちづくり・ひとづくりの運動を先頭に立って進めていくためにも、自らの修練を欠かすことはできません。次世代を担う青年経済人として、普段の仕事だけでは得られない研鑽を積んでいきましょう。





【会員拡大】

 この横手青年会議所は私が入会する以前、時には100名を超える会員が在籍し、様々な事業を執り行ってまいりました。しかしここ数年は最盛期の半分程度の会員数で推移しています。
 横手市は平成の大合併から8年目を迎えました。しかし現役会員の内訳をみると旧横手市の会員が大多数を占めています。つまりまだまだ開拓の余地が残されているのです。青年会議所への入会資格は志を同じうして共に活動できる青年であるということだけです。私達の活動をこの地域全体に伝えるためにも、会員全員で会員拡大に取り組んでいきましょう。





【一般社団法人となって】

 2012年8月、公益法人制度改革に伴い社団法人横手青年会議所は一般社団法人横手青年会議所へ生まれ変わりました。対外的には大きく変わったという訳ではないものの、組織として法制・税制等様々な部分が変わりました。これから未来に向けて横手青年会議所が持続可能な組織としてしっかりと活動していくために、この一般社団法人となった実質初年度である2013年度に十分な議論の元、強固な基盤づくりをしていきましょう。





【運動指針『20万人都市の創造に向けて』】

 横手青年会議所では2011年運動指針『20万人都市の創造』を策定しました。2016年度までの5年間の指針ですが、この壮大な目標に到達するためには魅力ある横手を創造し、この地域を活性化させて行かなければなりません。他の地域への人口流出を食い止め、この地域に住む理由として十分に足りうるまちの魅力を創造する運動を展開していくべきだと考えます。未来に向けて発展していける横手を創造するために、横手青年会議所の活動を地域活性化に繋げていきましょう。





【結びに】

 2012年8月に一般社団法人となり、若い会員が増え、今横手JCは大きな変化の過渡期にあります。そんな今だからこそ地に足をつけ、脈々と受け継がれてきた知識と経験を伝え、未来を見据えて着実に前進していける土台を作り、さらなる成長へと繋げようと考えています。
 私一人では大きな事はできません。しかし会員の皆さんと共に力を合わせる事でより大きな事を成し遂げる事が出来るはずです。実現出来ない言い訳を考えるより、実現できる方策を共に考えましょう。そして仲間たちと共に、この地域と子ども達に私達の活動を伝え、この地域のため、子ども達の未来のため、そして自らの成長のために活動していきましょう。



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